ひょんな事から8月末発売「DigiFi No.7」の付録、「Olasonic USB−DAC付デジタルパワーアンプ」(試作機)をお借り出来たので軽くレポートしてみたい。もちろん既にamazonで予約済だが、こんなに早く聴けるとは思っても見なかった。サイズは約6.2cm×9cm(スピーカーターミナルの端まで)と小型。内容的には少し前に改造記事を書いた
USB-DACと、正月休みに記事にした
デジタルアンプ(−OPアンプ部)が合体した感じだ。つまりUSBからダイレクトにスピーカーを鳴らすことが出来る。
USB-DACは定番の”PCM2704”
デジタルアンプは”TPA3110D2”
データシートはこちら
USBのバスパワーのみで作動するため外部電源不要
見る限りPCM2704は高特性のセルフパワーモード
「SCDS」(Super Charged Drive System)により最大10W×2
リアはスピーカーターミナルのみ
パーツは要所要所にこだわりが伺える
後部にデジタルアンプ固有のLとCが見える
iPad+Camera Connection KitではiPad側がパワー不足なため、
セルフパワーに対応したUSB Hubを使って作動OK
抜けの良いサウンド。USBバスパワーだけで結構鳴る!
JBL LE8T + EC-30
このスピーカーにとってこの手のアンプは想定外!?
このアンプの特徴である
「SCDS」(Super Charged Drive System)は、入力信号が小さい時、電解コンデンサに電力をチャージ、入力信号が大きい時に、貯めた電力を使いより出力を得る仕掛けだ。従って常時10W×2のが得られる分けではなく、ピーク時に有効な手法となる。USBのバスパワーはたった5v。この仕掛けが無いと、最大2.5Wとなるので、その差は歴然。実際それなりの音量でも歪む事無く再生が可能だ。
何時ものBOSE 111ADに接続してチェックしたところ(写真は撮影用に撮影台へ移動しているだけでこの状態では聴いていない)、アプリのボリュームを3/4ほど上げたところで部分的に歪み出した。但しこの位置は既に結構な音量。BGM的な再生なら1/2ちょっとで丁度良い感じとなる。
次にJBL LE8T +
EC-30で試すとボリューム感があり、立ち上がりや分解能も価格を考慮するとかなりのもの。ボーカルやピアノもなかなかGood。特にギターやベースの倍音が綺麗に鳴る。10畳程度の部屋でライトに聴くなら十分だろう。出来ればスピーカーは効率の高いものを使いたい。
さて、出荷版を入手したら何時もの様に改造しようとデータシートを眺めたところ、ちょっと悩ましい部分を発見した。と言うのも、このTPA3110D2は、出力段が「フェライト・ビーズ・フィルタ」のみでも大丈夫な仕様で、本機では(おそらく)安全を見て33uHと1uFのLC出力フィルタが入っている。従って無造作にパーツ交換するのは微妙な感じとなる。
更に搭載しているパーツも考えられているので(本誌込み2,980円でコスト割れしないのだろうか?)、とりあえず目に付く6,800uF/16vの電解コンデンサをグレードアップ、そしてPCM2704のクリスタルユニットを
FOX924Bへ変更。まだパターンを追ってないので分からないが、USB-DACとデジタルアンプを接続しているカップリングコンデンサがあるハズなのでオーディオグレードに交換したい。誌面に回路図が載れば楽出来るのに……(笑)
いずれにしても発売はまだ先。いろいろ考えるのも楽しい時間だ。USBでパソコンに接続して外部電源無しで簡単andシンプルにスピーカーを鳴らせる逸品。気になる方は是非予約を♪
こんなセットも面白いかも♪